X社の財務状況への懸念は前回の記事で書きましたが、もう一つの懸念は、身内の間でお金を回し合う不透明なスキームです。
このスキームでは、外部の目が入らないので、身内同士で好き勝手にやっている可能性を否定できません。
例えば、ラッキーバンクが子会社で、X社が親会社であれば、実質的にX社への融資審査が形骸化し、極端に言えば、力関係からX社が債務超過であっても融資をストップできない恐れがあります。
もちろん、グループ内貸付は他事業者でもありますが、他事業者では牽制できる仕組みが備わっています。
例えば、LCレンディングの親会社は上場企業なので、LCレンディングを含め連結決算を4半期毎に公表するし、公認会計士による法定監査(LCレンディング等の子会社監査も含む)が義務付けられています。
(3/30の山中社長ブログは、4/2までにラッキーバンクとは違うということをアピールしたいのかなと私は感じました)
また、maneoファミリーについては、第2種正会員であるmaneoマーケットの審査・モニタリングを受けることになっています。
しかしながら、ラッキーバンクについては,金融庁の検査が入るまでは、株主は親族、不動産評価は内部評価、公認会計士監査なしというところから見ても、外部による牽制・チェック機能はほとんどなかったのではないでしょうか?
残念ながら、このあたりのスキームは、詐欺かどうかは別として、みんなのクレジットと大差はないように感じます。
ご本尊と推測されるX社の存在を隠していた点においては、みんなのクレジットより悪質かもしれません。
■さて、気になるX社はいったいどこか?
本日X社に関する興味深い記事がありました。
・ラッキーバンクの主な貸付先 X社はウイングトラストが最有力
断定はできないですが、これだけエビデンスが揃っているので、可能性は高いと思います。私が、もう少し補強するとすれば、「不動産OWNERS'倶楽部」の役割が、「ラッキーバンク」に取って代わっていないかということです。
「不動産OWNERS'倶楽部」というのは、要は、やたらと広告に出てきて賛否両論ある「みんなで大家さん」と同類のものです。
私の仮説(妄想レベル?)では、「不動産OWNERS'倶楽部」での資金調達が芳しくないので、一般投資家から資金を集めやすい仕掛けとして、最近注目されているSLという名の「ラッキーバンク」に衣替えしていたのではないかということです。
それから、ウイングトラストの企業情報は、TDB企業サーチで490円支払えばダウンロードできるので、気になる人は利用してみてはいかがでしょうか?(有料サービスなのでブログにアップできません)
詳細な財務情報は開示されていませんが、私は、この情報から推測して、債務超過の可能性ありと見ています。
4月2日にさまざまな憶測が当たっているかどうかは明らかになるでしょうが、いずれにしろ今後のSL投資のあり方を考えさせられる契機として、注目したいと思います。
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