私は、プロフィール欄を見ていただければわかるように、ラッキーバンクには投資していませんが、グリーンインフラレンディングには、151万円投資しています。
今回はこの理由について記事にしてみます。
1 グリーンインフラレンディングは、第2種正会員であるmaneoマーケット社の審査・モニタリング対象になっており、かつ最終借り手であるJCサービスとの間にグループ内金融会社であるエスクローファイナンスを挟んでいるので、ラッキーバンクよりは牽制が効いていると推測

エスクローファイナンス(事業者A社)を挟むことで、一応お手盛り融資防止の形はとられていますが、何せ同じグループ企業同士ですから、どれだけ実効性があるかは個人的には疑問です。
むしろ、グリーンインフラレンディング(事業者)およびJCサービス(運営者)が、maneoマーケット社(正会員)の審査・モニタリング対象になっていることの方が心強いです。
これの根拠条文は、第二種金融商品取引業協会策定の「事業型ファンドの私募の取扱い等に関する規則」、いわゆる業界の自主規制ルールです。

引用
(私募の取扱い又は募集の取扱い等に係るモニタリング等)
第7条 正会員は、事業者からファンド報告書が交付されたときは、遅滞なく、 ファンド報告書に基づく事業者及び運営者の出資対象事業の状況並びに事業 者による出資金及び運用財産(金銭に限る。以下同じ。)の分別管理の状況(第 3項及び次条において「出資対象事業の状況等」という。)について、別表5 に定めるところにより、確認を行わなければならない。
(別表5)第7条第1項に規定するモニタリング事項 1.分別管理の状況 例えば、ファンドの分別管理口座に係る通帳の写しやインターネットバンキ ングの取引履歴などに基づき、事業者において、固有資産との混在、出資金及 びファンド財産(金銭に限る。)が出資対象事業に関係のない者へ送金されて いないか、事業者の経費等への費消・流用などが生じていないかを確認する。
2.事業者・運営者の財務状況(一の事業型ファンドの出資対象事業のみを行 う事業者の財務状況を除く。) 例えば、ファンド報告書、貸借対照表、損益計算書などに基づき、事業者 及び運営者において、その財務状況及び資金繰りの状況に事業継続が困難と なるおそれのある事項(債務超過、支払不能など)などがないかを確認する。
3 正会員は、次の各号に該当するときは、速やかに、事業者に対し調査を行 い、又は改善を求めるとともに、必要に応じて、顧客に通知しなければなら ない。 1 事業者がファンド報告書を交付しないとき 2 第1項の確認の結果、出資対象事業の状況等に不正又はその疑いが認めら れたとき 3 その他正会員が出資対象事業の状況等に不正又はその疑いを知ったとき
(私募又は募集に係るモニタリング等)
第8条 正会員は、その私募又は募集により取得させた事業型ファンドについ て、次の各号に掲げる措置を講じなければならない。 1 各決算期に係るファンド報告書を作成し、顧客(対象除外顧客を除く。次 項において同じ。)に対して、交付すること 2 出資対象事業の状況等に不正又はその疑いを知ったときは、速やかに、調 査を行い、又は改善を図るとともに、必要に応じて、顧客に通知すること
ちなみに、mameoマーケット社は、この自主規制ルールの策定において、業界代表の委員として関わっています。

罰則規定のない自主規制ルールとは言え、業界のリーディングカンパニーであり、自主規制ルール策定に関与したmaneoマーケット社がグリーンインフラレンディングの審査・モニタリングを怠るとは想像しずらいですからね。
グリーンインフラレンディングがラッキーバンクのような不祥事を起こしたら、審査・モニタリングを義務付けられているmaneoマーケット社の信用失墜にもつながるので、やり手のmaneo瀧本社長がそこを見落とすこともなかろうという読みです。
また、maneoマーケット社は、ちゃんと(?)財務省から

2 FIT価格36円または40円/kWhのお宝案件を多数抱えるJCサービスなら、借入利率15%を超える利益率を出すことが可能と推測
実際私が勤めている会社のグループ会社が太陽光発電事業に参入していますが、利益率20%を軽く超える利益率を出している案件がいくつかあります。
それに対して、ラッキーバンクが手がけている東京23区の不動産事業で常時10%超過の利益率を出す案件がゴロゴロしているのか疑問です。ブリッジファイナンス(つなぎ融資)ならともかく、ラッキーバンクは長期の案件で、かつ借り換え案件(おかわり案件)も多いので、なおさら気になります。
3 JCサービスの動向が公式サイトおよび決算官報(または帝国データバンク)で一応把握可能
最終的な資金の動きが把握できるだけでも安心感が違います。実質的に貸付先の匿名化が外れているようなものです。対して、ラッキーバンクでは、X社が完全にブラックボックス化していますよね。まるで、リーマンショック時問題になった中身不明の高利回りのサブプライムローンに手を出している気になります。
以上が、同じ高利回り事業者であっても、グリーンインフラレンディングには投資して、ラッキーバンクには投資しない理由です。
ただ、ここで注意してほしいのは、私は、グリーンインフラレンディングを中長期的には信用しているわけではないということです。

決算書を見ればわかるように、自己資本比率約3%、第16期目で、いまだに累損があります。おそらく今までにいろいろとやらかしたので利益が積み上がっていないのでしょう。
資金調達は、グリーンインフラレンディングで足らない分は、エスクローファイナンスで補っているのでしょう。
エスクローファイナンスの位置づけは、建前は牽制機能となっていますが、本音はグリーンインフラレンディングで安定的に調達できない場合の補完的なつなぎ融資の役割を果たしていると推測します。グリーンインフラレンディングは常時案件募集していますが、常に満額成立になっているわけではないので、資金調達上の補完機能が不可欠ですからね。
しかし、目一杯他人資本に頼っているあたりは、リスク満点ですな。
ということもあって、私のグリーンインフラレンディングに投資している案件151万円は、すべて6ヶ月以内です。
太陽光バブルはもう過ぎたと判断しているので、太陽光主体のグリーンインフラレンディングは、中長期的にはリスキーな事業者だという見立てです。(最近はバイオマス発電等多角化しているようですが)
要は、6ヶ月以内の案件に限定することで、万一に備えて逃げ遅れないよう保険をかけてるということです。
ちなみに、クラウドバンクの公式サイトでは、会計士が以下の発言をしています。再度引用しますので、参考にしてください。
引用
近時の融資型クラウドファンディングの投資案件を見てみますと、高利回りのファンドが散見されます。しかし、そもそもリスクとリターンは表裏一体のものであり、リスクが小さいにもかかわらずリターンが多きいものは一般的には有り得ないと思います。例えば、不動産業界では10%以上の利回りのファンドは日本市場では有り得ないと思いますし、日本では100万円を超える融資の上限金利は15%ですのでそこから事業者の審査コストやデューデリジェンス等の諸経費、ファンドの募集コストなどを差し引くと、ある程度の管理体制を有するファンドであれば10%という利回りを提供するのは難しいのではないかと思います。もちろんプロモーションとして事業者側でそれらのコストを負担している場合もあるとは思いますが、基本的にはコストを差し引いても投資家に提供している利回り以上の利益が出る案件に投資しているからこそ、投資家に還元ができます。10%を超える案件というのはすべてがリスクが高い案件というわけではないと思いますが、相応のリスクが伴っているかもしれない、きちんと調査を行っていないかもしれない、きちんと保全のための措置を確保していないかもしれない、という観点で見ることは重要なのではないかと思います。あくまでも一般的な意見ですが、高利回りのファンドを提供している企業は、本来的なリスク調査が出来ていない、企業としてのコンプライアンス体制やガバナンス体制等に費用をかけていない可能性が高いのではと思ってしまいますので、その点で事業者として長期的に安定的なサービスを提供していくことは難しいのではないかと考えます。
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