・クラウドバンク キャンペーン情報+クラウドクレジットが増資と電通グループとの提携を発表 by SALLOW氏
・クラウドクレジットが電通グループと提携、資金調達に成功! by ファイアフェレット氏
・クラウドクレジットが既存VC向け増資で約4億円を調達できた理由 by social-note氏
過去の記事を読んでいただければわかるように、私は、特異な事業者として、クラウドクレジットの動向をウオッチしてるので、今回もこの件に関する感想を述べます
■今回の増資についてのいくつかの疑問点
私もSALLOW氏と同様、増資の件について疑問を持ちましたので、クラウドクレジットに確認しましたところ、「10月31日に増資しました」という回答でした。(したがって、11月21日と12月4日の資本金等に変化はない)
不思議な会社ですね、何で10月31日の増資を12月4日に発表するのでしょうか?(11月21日のプレス発表の際には増資に関するコメントはありませんでした。適時開示という点では問題があると思います)
電通グループの連携と抱き合わせにしたかったためか?
また、第5期での増資については公表しなかったのに、なぜ今度はプレス発表するのか?
フェムトが約4億円の増資に応じたということは、金額から推定してフェムトグループが支配株主になり、つまりフェムトの傘下に入ったということか?
伊藤忠商事は増資に応じなかったのか?そうであれば、その理由は?
伊藤忠商事は既に手を引いているということか?(そうだとしても、恐らく株式譲渡制限が付いていて、第三者への売却はできないので、株主比率(=影響力・発言力)は低下するものの株主の立場であることには変わりがないはず)
疑問点は尽きませんが、私は、既に、伊藤忠商事はクラウドクレジットに対して距離を置いている(追加増資には応じない姿勢)と読んでいます。
今後はフェムトグループが支配株主となって、背水の陣としてクラウドクレジットの経営のグリップを握っていくのではと思います。
電通グループとの連携も、フェトムグループの意向によるものではないでしょうか。
■電通グループとの連携はクラウドクレジットの経営にプラスになるか?
引用
クラウドクレジット株式会社【本社:東京都中央区、代表取締役社長:杉山 智行、以下「当社」】は、このたび総額約4億円の資金調達を実施いたしました。また、株式会社電通【本社:東京都港区、代表取締役社長執行役員:山本 敏博、以下「電通」】グループと当社サービスの革新に関する包括的な業務提携を開始いたしましたのでお知らせいたします。当社は電通グループが企画する戦略的施策を通じ、経営基盤を強化するとともに、投資家の皆様に向けたサービスのイノベーションを実現、これを通じた成長の加速と企業価値の最大化を図っていく所存です。
一見電通グループというビッグネームを見るだけで、いい話しが来たのではと思いがちですが、プレス発表の内容を読んでも、何をしようとしているのか私にはさっぱりわかりません。
言葉は踊るけど、言っていることが地に足がついていないという印象です。
電通に対して、広告宣伝費をたくさん使うつもりというメッセージぐらいしか私には読み取れません。
そもそも、今クラウドクレジットが強化しなければならないのは、営業や広告宣伝なんでしょうか?
登録ユーザー数が1年で3倍以上に伸びても貸付金(応募ローン総額ではない)が伸びない理由は、端的にいってリスクに見合うリターンに欠けているため、良質な投資家が逃げているからでしょう。
赤字が拡大しているのは、広告宣伝費や人件費にお金を使いすぎているからでしょう。
収支を改善したければ、主力商品でありながら延滞しているカメルーン案件をしっかりと回収するとともに、今まで以上に魅力的な案件を組成することで、投資家の信頼を回復し、着実に貸付金の増加を目指すことと、身の丈にあった支出を心掛けることが王道ではないですかね。(ちなみに投資家に利回りの低下をもたらす事業者報酬の引き上げも悪手ですね。それよりまず経費を削減してくれと言いたくなりますよね)
現時点で、「革新に関する包括的な業務提携」や「電通グループが企画する戦略的施策」や「投資家の皆様に向けたサービスのイノベーションを実現」が具体的に何を意味しているのか理解不能なので、これ以上突っ込みようがないですが、今まで以上に多額の広告宣伝費を使って、成果が出なければ、どういう結果になるかは自ずとわかってますよね。
まあ、これだけ仰々しいことを言っているので、まずはしっかりとお手並み拝見させていただきましょう。
ちなみに、クラウドポートによれば、クラウドクレジットの11月の応募額は、1億8,015万円 前月比-60%だそうです。

現在の応募状況も公式サイトを見る限り、あまり伸びているようにはみえないです。
おそらく、第6期(平成29年9月1日~平成30年8月31日)に入ってからも、収支のメルクマールとなる貸付金残高は大きくは伸びてないでしょうね。

今回もまた、クラウドクレジットに対して辛辣な記事になってしまいましたが、私は、クラウドクレジットに対して投資残高やアフィリエイト広告等の利害関係はありませんので、フリーな立場で思ったことを言っています。
もちろん個人的な恨みもありませんが、過去の記事を読めばわかるように、ソーシャルレンディング業界の行く末を占う上で、みんなのクレジット同様に、クラウドクレジットの特異な動向には注目しています。
それゆえに、以前のブログで「物言う投資家」を目指すと宣言したとおり、今後も腑に落ちない事項については、ズバッと斬り込みたい(噛みつきたい?)と思います。
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Thoughts on 【クラウドクレジット】増資+電通グループと連携のお知らせは、投資家にとって朗報となるのか?
says... クラウドクレジットの件について
毎回の含蓄のある記事、楽しく拝見させていただいております。
クラウドクレジットの件につきましては、正直なところ事業者が言う理想に対し、最近は「ふわふわとした」「きらきらとした」と形容されるような、妙な居心地の悪さを感じています。
そういう理想はいいから、とっとと大出血している財務状況なんとかしろよ、と言うのが素直な気持ちです。
とは言え、かの事業者の標榜する海外案件には魅力を感じていますので、心情的には応援したいところです。
しかし、ヘッジ有りの7ヶ月で5%切っている現状では、さすがに勧める記事を書く気にもなれません。
slinvestor様が記事の中でおっしゃっているように、魅力的な案件を提供することで募集金額を増やし、経営状態を改善するという正しい姿に立ち戻ってくれることを期待します。
says... Re: クラウドクレジットの件について
SALLOW 様
コメントありがとうございます。
私もクラウドクレジットの理念には共感できますが、ソーシャルレンディングは、「寄付型」クラウドファンディグではなく、「融資型」クラウドファンディグなので、投資家にきちっとリターンを提供することが必要です。
そのためには、魅力的な案件を提供するとともに、収支を安定化させなくてはならないはずです。
このままでは、本当に「融資型」クラウドファンディグではなく「寄付型」クラウドファンディグになってしまいそうな懸念があります。
また、電通グループとの連携のお知らせも「ちゃらちゃら」とした言葉が並ぶだけで、中身がありません。
ひょっとして、みんなのクレジットのようにステルスマーケティング系のことを考えているのではという疑念もあります。
今後の動きをよく注視しようと思います。