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SBISL問題については、SBIHDによる損失補填という予想通りの結論になるようです。
150億円の損失補填とSBIグループのイメージダウンを天秤にかければ、北尾総帥からみれば最初から必然の一択だと思います。
私の2月7日付けの記事で予想した展開とほぼ一致することになると思います。
ただ今回の件は、結果オーライであって、とても手放しで朗報だと喜べれる内容ではないと思います。
150億円の損失補填というのは、例外中の例外で、SBIグループという資金力のある巨大企業だからできる荒業です。
クラウドファンディングは経営母体が最重要であることが再認識された一方で、同様のことが非上場企業系事業者で起これば、投資家はほぼ即死状態になるのは明白です。
最大損失補填額として150億円計上するということは、問題の案件については、ほぼ全損に近い状態になる可能性があるということを示しています。
旧式のソーシャルレンディングタイプでコツコツドカーンをやられたら、過去事例と同様ほぼ全損状態になることがまたもや証明されました。
私は、SBISLは自主廃業の道を選ぶ可能性があると思っています。北尾総帥からすれば、旧式のソーシャルレンディングのビジネスモデルの限界を痛感していて、これ以上SBIグループの足を引っ張られてはかなわんと思っているのではないかな?
4月には、第3者委員会の報告、金融庁の行政処分が出て、なんちゃって貸付先匿名化解除レベルの旧式ソーシャルレンディングの恥部が世間で大々的に露呈されることになると思います。金融庁も再発防止や投資会保護のために、同業他社に検査に入るかもしれません。
これにて一件落着になるとは到底考えられません。これほど法制度に不備があり、危険極まりないものをそのまま放置することもないでしょう。
このとき「同じ穴のムジナ」と想定される事業者は持ちこたえることができるか?グリフラの時もそうでしたが、どこまで今回の件が他事業者に波及するかの分析が重要です。
私は、不動産CFや上場企業社債風(リコースローン型)SLは次世代型CFともいえ、仕組み上の安全性は一定程度担保されているので、そんなに心配していないですが、旧式SL(クラウドバンク・クラウドクレジット・LENDEX等)は今回の件が引き金になって厳しい状態になると想定します。既に投資家の警戒心から資金の集まり状況が悪化しています。専業や本業でソーシャルレンディングをやっている事業者がお金が集まらなくなったらどうなるかはいうまでもないことです。
次に危険なのはどこかを事前に察知し、的確に回避できるかが投資家の腕の見せどころになるようです。運良く九死に一生を得た投資家は、その原因をしっかりと分析しないと今度は別の事業者で痛い目に合うことになる気がします。
(参考)私の事業者格付け
格付 | 事業者 |
AAA | Jointo α Rimple CRE ビットリアルティ |
AA | J.LENDING Funds Ownersbook X-Crowd i-Bond COOL Renosy A-FUNDING 大家.com 信長ファンディング SAMURAI FUND |
A | CREAL ASSECLI WARASHIBE ぽちぽちFUNDING |
【SL事業者別投資残高(2021.2,28現在)(前月比)】
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