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SBISL問題では、太陽光案件が問題の遡上に上がっているようです。SPCを使ったスキームなどに透明性の問題があるのではという議論が焦点になりそうですが、私はさらに突っ込んでホテル・再エネなどの開発案件をソーシャルレンディングで資金調達すること自体が無謀ではと考えています。
どれだけ透明性を向上したところで、事業者と投資家間の情報の非対称性を解消することは困難であり、いずれは詐欺や不正の温床になりうる可能性があります。私は、SBISLは不動産担保ローン中心ですし、CREALも大型開発案件を避けて小型居住用案件中心です。もちろんホテル・再エネなどの開発案件の方が数%利回りが高いですが、開発案件は事業開始に至らなければ、投資元本が大幅に毀損するのは確定的なので、この程度ではリスクとリターンの天秤がとれません。
長期の優良な大型開発案件ならば、まず銀行が貸付ます。ソーシャルレンディングに回ってくるのは、基本的には銀行からこぼれたものがほとんどでしょう。それを情報の非対称性を利用してソーシャルレンディング投資家に回して、ポシャれば投資は自己責任といって投資家に損失を被せるやり方で幅広く理解が得られるでしょうか?金融庁は容認できるでしょうか?
私は、ひょっとしてSBISLは今回の問題を機にソーシャルレンディングから撤退する可能性もあるのではと考えています。トラブルが多い割に旨味が少いソーシャルレンディング事業をSBIグループの中で事業継続する意義が果たしてあるのか?一気に今回のスキャンダルの幕引きをしたければ、責任をとって撤退するという経営判断もありかもしれません。事業者にも投資家にもメリットが少ないということになれば、ビジネスモデル的には破綻していますからね。
このSBISL問題は、この界隈の今後のスクラップアンドビルドに大きな影響を与える気がします。個人的には利回りは低いが投資家保護の仕組みが充実している不動産型CFや上場企業系社債風ファンドへの流れがいっきに加速すると予想します。
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