一般的には、金融の世界ではスケールメリットがモノを言うので、業界の大手ほど安全性が高まるのが常識的な見方ですが、ことSLの世界では、maneoの例をみればわかるように、この常識は通用しません。

高利回りやキャンペーンなどで釣っていけば糸も簡単に大金が集まるのがこの世界。回収が遅れてもリファイナンスという名の飛ばしでグルグル回していけば、見かけ上の遅延やデフォルトが出ず、いかにも順調そうに感じるのが怖いところ。

累計募集額が伸び続けるといかにも順調そうに見えますが、大事なのは貸付先への目利き力。結局業界最大手だったmaneoですら、常時良質な案件を見つけることができなかったわけなのに、他の非上場のSL事業者が巨額な募集額に見合う良質な案件を発掘し続けることができるのか疑問です。

特に独立系のSL専業事業者は、経営が成り立つには一定の営業者報酬が必要ですが、景気後退期などで良質な案件が乏しいときに、収益悪化・資金流出覚悟でブレーキをかけられるのか?maneoが破綻したのも、業界最大手を維持するために案件の粗製乱造に陥ったのが原因では?そしてその典型例が例の12億円の川崎案件では?

そう考えると、SL専業でmaneo失速後募集額を伸ばしているCROWD BANNKやCROWD CREDITて常時良質な案件を発掘する目利き力を本当に持っているか個人的には疑問に感じます。私にはわかりませんが、maneoとは違う「何か」をもっているのでしょうかねえ。

会員数・募集残高がこれだけ伸びているから順調とか多くのブロガーが薦めているから安心とかが通用しなかったのは、maneoやトラストレンディングの例でも明らかな通り。

そういうこともあり、私の事業者別投資残高を注意深く見ていただいた人はお気づきのように、この2社には投資していません。

少なくとも私には、独立系のSL専業事業者には、「ブレーキ」をかける仕組みが備わっていないように感じます。一旦デポジットに入ったお金を決して逃さないぞという感じで案件の粗製乱造に向かってしまうインセンティブが働く気がするのですが。

その点、不動産投資型クラウドファンディングや上場企業系のように、本業ではなくシナジーを狙った副業的な取り組みの方が、収益にこだわる必要がない分ブレーキがききやすく、投資家にとって安全性が高く感じますねえ。

案件が少ない分クリック合戦になりがちですが、無理をしてるという気はしませんし。

このあたりは人それぞれ感じ方があるのでしょうが、独立系のSL専業の業界最大手maneoが破綻したということは、独立系のSL専業のビジネスモデルは困難であると私は判断し、今後の投資戦略に反映しています。

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