今年になってSL業界では、遅延や不祥事や行政処分などいろいろな事業者でバッドニュースが続いていますが、その際の対応力では大きく差がついています。

この差はどこから来ているのか?

一言でいえば、経営体力の違い、あるいは返済能力の差が如実に出ていると私は感じます。

事業者が不誠実であるからお金を返さないとかコンプライアンス意識の違いという次元ではなく、みんクレ・ラッキーバンク・GIL等の非上場の零細同族事業者は、資金を拘束し実質的なリファイナンスを続けることで、辛うじて破綻せずに生き残ることができるわけで、SL投資家に返金したらあっと言う間に資金ショートしてしまいますよね。

ラッキーバンクは、一応事業継続の意思表示をしているようですが、どう考えても営業再開してもお金が集まるわけないので、裁判向を意識して言っているだけで、せっかく(?)集めたお金をそうやすやすと投資家に返還するとは想像できません。

中抜きするなりキックバックするなり身内への過大な役員報酬を支払うなりして、時間をかけて投資家の資金を吸血鬼のように吸い付くし一族に十分に資金を残した後に、「残りカス」を気持ち程度に投資家に分配するという方向に向かっているのではないでしょうか?

まるで、みんクレを成功事例として真似しているように。

もちろん、裁判で争うことになると思いますが、例え裁判で10億円負けたとしても、親族に20億円残せたら、差し引きで「大勝利」ぐらいに思っているのではないでしょうか?

裁判は手間もコストもかかるので、残高が100万円以下の投資家は、パスすると想定されるので、そこらあたりの足元もしたたかに計算しているのではないでしょうか?

気を付けなくてはいけないのは、これはみんクレやラッキーバンクに限ったことではなく、ひとたび他の非上場の零細同族事業者がなにかやらかして資金を拘束したら、同様の結末になる可能性があるということです。

上場企業と違い、第三者の牽制が効かない非上場の零細同族事業者は、平時はコンプライアンスの強化等立派なことを言っていても、経営が行き詰まれば、豹変して身内優先でお金を逃しにくる可能性は十分あると思います。

不吉なことをいうようですが、非上場の零細同族事業者にSLを通じて大金を持たせるとロクなことにならんということが、今後も起きるのではと危惧しています。

ですから、基本的には非上場の零細同族事業者には、大金を投資しないことに限ると私は思います。

SBI SLやTATERUの振る舞いが立派に見えるのは、コンプライアンス意識やモラルが高いというより、潤沢な資金があるからということに尽きるのではないでしょうか?

例えば、SBI SLは、系列の不動産会社に損失覚悟で元本で買い取らせているかもしれません。SBIグループの信用失墜やイメージダウンを天秤にかければ、グループ全体最適の観点から、数億円の損失リスクをグループ内に抱え込むことぐらいどうってなことないでしょう。SBIグループの総師である北尾御大が指示すればたやすいことです。

TATERUも、中途解約対応を迅速に行うことで、株価対策や信用回復につながることを考えれば、10~20億円レベルの返金などどうってことないでしょう。

上場企業であろうがなかろうが、貸金業であれば当然遅延や貸倒れは起きるし、どんな企業でも不祥事は避けられません。

SL投資家にとって、問題になるのは、遅延や不祥事が発生することではなく、無事に投下資金が回収されるかどうかの一点に尽きます。

SBI SLやTATERUの件も、冷静に判断すれば「から騒ぎ」で終わるレベルなのではないでしょうか?

多くのSL投資家は、利回りや担保に気を取られて投資しているようですが、私は万一の時でも十分に対応できるだけの経営体力を持った上場企業を中心に資金を重点配分した上で、個別案件に分散投資していくつもりです。

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